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よくある質問


■蜂アレルギー


蜂アレルギーについて教えてください。

日本には11種類のアシナガバチと16種類のスズメバチが生息しています。全ての種類が危険な訳ではなく数種類のものが人を襲うに過ぎません。
アシナガバチは人から危害を与えない限りむこうから襲ってくることはまずありませんが、オオスズメバチやキイロスズメバチは攻撃性が強くしばしば人が襲われることがあります。特に秋口には餌になる昆虫が少なくなって気が立っていますから注意が必要です。夏の終わりから秋にかけてスズメバチの被害が多くなるのはそのためです。
 
ハチ毒に対してのアレルギーを持った人がハチに刺された時にはアナフィラキシーショックが起きることがあります。刺された場所だけが腫れて痛いのであればはショックではなく普通の「蜂刺され」ですが、刺された場所から離れた場所に蕁麻疹が出たり、血圧が下がるとか息苦しくなるなどの「全身症状」が現れた時にアナフィラキシーショックと判定します。

アシナガバチでもスズメバチでも、初めて刺された時にはアナフィラキシーショックは起こりません。アナフィラキシーショックは2回目以降に刺された時に起こります。ただし初めて刺された時でも、大群に襲われて一度に何十匹ものハチに刺されたような場合には、「毒素の量が多すぎる」ためにショックを起こすことがあります。

「何回刺されるとショックを起こすのか?」ということは個人差が大きくはっきりとしていません。毎年1~2回刺されていても何ともない人もいますし、子どもの頃に数回刺されただけの人が成人後数十年ぶりに刺されてショックを起こすこともあります。「一度刺されたら2度目は必ずショックを起こす」というのものではありません。

蜂アレルギーが心配な場合には、血液検査(RAST法・ラスト法)で蜂アレルギーの有無を調べます。アシナガバチ、スズメバチ、ミツバチのアレルギーを調べることができ、アレルギーの強さは、スコア(0)が陰性、(1)が擬陽性、(2)が陽性、(3)が強陽性、(4)が強々陽性、(5)が強々々陽性、(6)が強々々々陽性と判定されます。

ラスト法で蜂アレルギーがなければ(スコア0であれば)、刺されてもアナフィラキシーショックは起こりません。
 
過去に数回(1~5回ほど)刺されている人のラスト陽性率(スコア2以上)は30~40%といわれています。ラストスコアが2以上であればショックは起こりえますが、スコアが3~4でもショックを起こすとは限りません。体調などの要因も影響するため、ラストスコアが高いほどショックが起こりやすいとはいえません。
刺された時に腕全体が腫れるような「強い局所反応」が起きた場合には、次に刺されたときには10~40%の確率でショックが起きるといわれています。

アシナガバチとスズメバチの毒は成分が似ているため、アシナガバチにしか刺されていなくても、初めて刺されたスズメバチでショックを起こすことはありえます。ミツバチの毒はアシナガバチの毒との共通性は強くありません。
「蜂に刺されたことはあるが今までショックを起こしたことはない、血液検査をしたらラスト法で陽性だった、今度刺されたらショックを起こすのか?と心配」な場合には専門医に相談することをお勧めします。
ショックを起こしたことがあり、今後も蜂に刺される可能性があるのなら治療が必要になります。

治療は「刺された時の緊急の治療」と「刺されてもショックが起こらないようにするため治療」に分けられます。緊急の治療ではエピペンとかステロイドホルモンなどを状況にあわせて使用します。ショックが起こらないようにする治療は「減感作療法」と呼ばれる治療です。減感作療法については「蜂アレルギーの減感作療法について」のページをご覧下さい。


蜂アレルギーの減感作療法について教えてください。

A:蜂アレルギーの減感作療法は、蜂アレルギーがRASTスコアで2以上の陽性であり、過去に蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こした人が対象になります。

治療の進め方は喘息や花粉症の減感作療法と同じで、極めて薄くした蜂毒のエキスを一定の割合で増量しながら繰り返し注射していきます。主にアシナガバチ(WASP)やスズメバチ(Yellow Jacket)の蜂毒エキスが用いられます。減感作療法の基本については「診療のご案内→減感作療法とは」のページもご覧下さい。

極めて薄く希釈したエキスから始めて、最終的には「維持量」として蜂1~2匹の毒素量に相当する50~100マイクログラムまで毒素を増量します。維持量に達するまでには個人差はありますが大体20~30回の注射が必要になります。維持量に達したらその後は月1回のペースで注射を続けます。これを「維持療法」といいます。

注射の間隔は週に1~2回が標準的なのですが、急ぐ場合は毎日でも行えますし、更に急ぐ場合には入院して毎日4~5回の注射を行い1種類の蜂に対して1週間から10日ほどで維持量まで到達させる方法もあります。この方法を「急速減感作療」(Rush Immuno Therapy :RIT)といいます。

維持療法開始後は、再び蜂に刺されても95%まではアナフィラキシーショックを予防することができます。維持療法の期間は5年以上が好ましいとされていますが、そこで中止してしまうと10年後にはショックを起こす可能性が20%まで上昇します。維持療法は(月に1回ではなく2~3ヶ月に1回になっても)できる限り長く続けた方がよいとされています。

蜂の減感作療法は健康保険適応外の自費治療になります。エキスも海外から取り寄せるため高額になり、維持量に達するまでに(蜂1種類あたり)8万円前後の費用が必要になります。維持量到達後の維持療法では毎年2~3万円の費用が必要になります。
 
ただし現在はエキスの輸入ができず、ハチ減感作は実施できなくなっています。
 
 
 
 
 
 

 

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