アレルギー科・呼吸器科・心療内科
小児科・内科
TEL 052-(777)5701

■きゅうとく医院ってどんなところ?


きゅうとく医院は「たくましさの診察」を専門とするクリニックです。

 
 
「医療法人健育会・久徳クリニック」は昭和54年9月に前愛知医科大学小児科教授の久徳重盛により創立された診療所で、気管支喘息の根治を目指した「総合根本療法」と、不登校やひきこもり、適応障害などの早期改善を目指した「生活療法」を専門としていました。
総合根本療法や生活療法は、「患者さんを含む家族全体の生活習慣を調整する」ことにより患者さんの「心身のたくましさ」を伸ばしてり喘息や不登校などの改善を目指す治療法であり、当初から極めて優れた治療成績を示していました。
当時(現在でも同様ですが)喘息は「治らない病気」とされ、年間1万人以上の患者さんが喘息で亡くなっている状況でしたから、久徳クリニックには全国の総合病院や大学病院から逆紹介の患者さんも集まりました。このような経過で久徳クリニックは国内でも有数の喘息根治の専門施設と評価され、個人の診療所としては唯一日本心身医学会の専門医制度の認定研修施設にも登録されています。
きゅうとく医院は、この久徳クリニックの専門領域を継承する形で令和2年4月1日に開院しました。
 
「たくましさの診察」などというとなんだか奇妙に聞こえるかもしれませんが、一般的な身体医学が「体の健康(身体的なたくましさ)」を目指す診療を行うのと同じように、「心の健康」も治療対象とみなして「心理的なたくましさ」の充実を目指す診療を行うことができれば、患者さんを心身両面から全人的に治療できることになります。
この考え方は「心も診察しながら体の病気を治療する医学」である「心身医学」ではごく当たり前の考え方であり、現在でも心療内科の専門医がいる「正式な心療内科」であれば、「自律訓練法」と「交流分析」、「認知行動療法」などの治療法が「心療内科の治療の三本柱」として日常的に行われています。
 
気管支喘息においてはすでに昭和40年代から、「心身のたくましさ」が症状と強く複雑に結びついていることが明らかになってきました。そしてよく計画された心理療法はステロイド剤よりも治療効果が高いことも証明され、「心身のたくましさを充実させること」そのものが喘息を根治させるための治療になることもわかってきました。
このような事情で久徳クリニックは「たくましさの診察」に重点を置くようになり、「心身のたくましさを伸ばす治療」は気管支喘息の根治を目指す「総合根本療法」の基本理論になっていきました。
詳しくは「喘息についてのきゅうとく医院の考え方」もご覧ください。
 
そしてこの「たくましさを伸ばす治療」は気管支喘息だけではなく、不登校や起立性調節障害、引きこもり、適応障害などにも優れた治療効果を表すことがわかってきました。気管支喘息はアレルギー性か呼吸器系の病気であり、不登校は心療内科系の病気として全く別領域の病気だと思われがちなのですが、実は両者は根本の部分で「たくましさ」というキーワードで関連している病気だったのです。このような理由で「たくましさを伸ばす治療」が喘息にも不登校にも効果を示すことになったのです。
 
たくましさを伸ばすための治療としては認知行動療法がよく知られていますが、この認知行動療法を「家族全員の毎日の生活のすべての面に応用する」ことにより(これ健全生活の励行と言っています)、認知行動療法の効果を大きく高めることができます。この「健全生活の励行」を実践することをきゅうとく医院では「生活療法」と呼んでいます。ですから生活療法は認知行動療法の改良版ということもできます。

専門領域の疾患と治療法

 
以上の考え方によりきゅうとく医院では次のような疾患・治療法を専門領域としています。

 
専門とする疾患

  1. 気管支喘息(小児・成人)/肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)/長引く咳(咳喘息・アトピー咳嗽など)/スギ花粉症・食物アレルギーなどのアレルギー性疾患、/減感作療法(注射法〈SCIT〉及び舌下法〈SLIT〉)。
  2. 起立性調節障害(低血圧)/過呼吸症候群/過敏性腸症候群/慢性蕁麻疹/夜尿症・遺尿症などの心身症。
  3. 不登校/ひきこもり/いわゆる「新型うつ」と呼ばれる青年期の適応障害状態/不安障害・気分障害・パーソナリティ障害・強迫性障害などの「社会に出辛い状態」をきたす疾患。

 

専門とする治療法

  1. 1.吸入ステロイドを使わない小児喘息の根治療法
  2. 吸入ステロイドに頼らない成人喘息のコントロールと根治療法
  3. 咳喘息への生活療法。
  4. 肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)と在宅酸素療法(HOT)
  5. スギ花粉症・気管支喘息の減感作療法(注射法による免疫療法・SCIT)
  6. スギ花粉症の舌下免疫療法(SLIT)
  7. 食物アレルギーの経口的減感作療法
  8. 蜂アレルギーの急速減感作療法(現在は治療エキス輸入停止のため実施していません)
  9. 慢性蕁麻疹への心身医学的治療  慢性蕁麻疹は典型的な皮膚の心身症です。「食事とは無関係、夕方から夜にかけて悪化しやすい、朝になるとひいている」などの特徴があります。
  10. 不登校とその後のひきこもりなどの「社会参加ができない状態」の改善を目指すための生活療法
  11.  起立性調節障害への生活療法12.青年期以降の新型うつやパーソナリティ障害、社会不安障害などへの生活療法  

治療の進め方

 
1.医師が薬・言葉が薬
きゅうとく医院が専門とする疾患は、「患者さんの毎日の生活習慣」の中に原因があると私たちは考えています。ですからその生活習慣を「病気が改善する方向に調節する」ことにより喘息でも不登校でも症状は改善していきます。これが生活療法の基本です。「心身両面での健全な生活を心がける(励行する)」ことが生活療法そのものなのです。これを「健全生活の励行」と呼んでいます。
ですから医師が行う最も大切な仕事は「薬を出す」ことではなく、一人一人の患者さんに対して「あなたの喘息はこうすれば治る」とか「子どもさんの不登校はこうすればよくなる」という改善のための「生活療法の道筋」を考えて、それがうまく進むように患者さんと調整しながら「策を練る」ことになります。そして治療の担当者は患者さんご本人またはご両親(ご家族)であり、医師は生活療法の方向性を示し全体を統括する「治療の調整役」に過ぎません。ですから「医師の説明と言葉」が根治のための薬ということになります。「医師が薬・言葉が薬」なのです。

2.慌てないで、でも急ぎましょう
「1日でも早く治す」のもきゅうとく医院の考え方の一つです。喘息であれば、乳幼児喘息は入学までに、それ以外の年齢は治療開始後3年程度での根治を目指します。小中学生の不登校は中学校卒業までに解決することを目標とします。それ以降の年齢の不登校や、新型うつ・パーソナリティ障害などは「治療開始後3ヶ月から半年以内、長くても1年以内に正常な生活を取り戻し、2~3年で良好な社会復帰を成し遂げる」ことを目指します。
私たちが治療を「急ぐ」にはそれなりの理由があります。
現在喘息治療の中心になっている吸入ステロイド療法には「喘息を抑えるだけで治すことはできない」、「使用を中止すれば再発する」という限界があることがわかっています。ですから小児喘息に吸入ステロイドを中心とした治療を続けることは、小児喘息を成人喘息へ持ち越させるリスクを高めるため好ましくないと私たちは考えています。そして小児喘息では、3~6歳のころが最も治しやすい時期であり、この頃に総合根本療法を行えば、「朝日に消える朝霧のように」小児喘息を治してしまうことも決して難しくはありません。久徳クリニックでの調査では、4~12歳の喘息患児における総合根本療法開始後の吸入ステロイド離脱率は88.2%でした。
小中学生の不登校も、中学校卒業までに改善させることは極めて重要です。不登校のままで中学校を卒業した子どもたちが20歳になった時には「1/4がひきこもり、1/2がニートかフリーター」という状態であることは文科省の大規模調査などでも分かっていますし、近年では80/50問題など不登校やひきこもりが長期化したがための深刻な問題が表面化してきています。青年期のひきこもり・新型うつ・パーソナリティ障害なども、生活習慣の調整が比較的容易で社会復帰のチャンスも多い時期(20代後半ごろまで)のうちに自立を目指したいと考えています。時期を逃して社会復帰が難しくなることだけは避けたいと考えています。 

3.「治す」のではなく、たくましさを伸ばして「自然治癒」をうながす。
生活療法でいう「健全生活の励行」とは「どのような生活をおくれば患者さんの症状が消え去るのか?」を見つけ出して実行する治療法ともいえます。体の病気であれば、糖尿病なら「カロリー制限と適度な運動」が、肺気腫であれば「禁煙と呼吸リハビリ」が生活療法ということになります。 きゅうとく医院が専門とする喘息や不登校などの問題では、すでにお話したように「生きるたくましさ」を伸ばすことが生活療法の基本になります。 分かりにくい表現かとは思いますが、「生きるたくましさ」の中には、身体面では、呼吸して血圧を上げて体を力強く活動させる力、暑さ寒さに耐える力、気候(気圧)の変化に耐える力、四季(気温)の変化に耐える力などがふくまれ、心理面では、一人でも生き抜く力、困っても悩まない力、思い通りではなくてもうまくやっていく力、トラブルを乗り越える力、仲間を作る力、喧嘩上手になる力、社会の中に居場所を作る力、子どもをたくましく育て上げる力などの要素が含まれているのです。詳しくは「人間形成医学ってなあに」もご覧ください。  生活療法はこれらの「生きるたくましさ」を伸ばすことにより、心身の不安定な状態を取り去って症状を自然消滅させる(=自然治癒させる)治療法といえます。つまり、喘息や不登校などを治す力は「もともと患者さんの中に備わっている」のです。生活療法はそれが健全に働いて患者さんが「自分の力で病気を治していく」ことができるように調整する治療法ということになります。
 

 

人間形成障害

 
この人間形成障害型の社会では、親がまったく普通の子育てをしているつもりであっても、子供たちに様々な問題が「予測もできない状況で自動的に」現れてくるようになります。

 

 

ぜんそくは自分で治せる

 
気管支ぜんそくの臨床は、いままでの『わからない・治らない』という時代から『原因を分析し実行すれば治る』時代に入ったのです...」。

 

 

ぜんそく根治療法

 
通院できない患者さんであっても、自宅で総合根本療法を実行して喘息を治していくことができるだけの知識を執筆されています。

 

 
ここまで治せる

不登校 ひきこもり

 
不登校をご家庭で「治す」ことも「予防する」ことも十分に可能です。不登校の解決は決して難しいものではないのです。