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アトピー性皮膚炎

 
 

アトピー性皮膚炎の治療(総合根本療法の手引き)

きゅうとく医院では、アトピー性皮膚炎の治癒を目指した総合根本療法を行っています。総合根本療法は、「対症療法」、「生活療法」、「アフターケア」から成り立っています。
治療に先立っては、アトピー性皮膚炎の皮膚の「一次的変化(乾燥肌・乾燥型湿疹)」と「二次的変化(炎症)」について正確に理解しておく必要があります。
「一時的変化」は皮膚の「脂分(体脂)」が少なくなり乾燥して、鳥肌のような砂をまいたようにも見える皮膚になります。皮膚が「乾燥してカサカサする」ため「乾燥型湿疹」とも呼ばれます。
体脂には「皮膚をしっとりさせて抵抗力を高め、皮膚のバリア機能を保つ」働きがありますから、体脂が減少して一時的変化を起こした皮膚ではこのバリア機能が低下します。バリア機能が低下すると「皮膚の抵抗力」も著しく低下しますから、外界からのさまざまな異物が皮膚に侵入し、「頑固な痒み」が発生します。
その結果として、「健康な皮膚であれば何の影響も与えない」ような些細な刺激(悪化因子)で皮膚が炎症を起こして「赤くなってジクジクする」ようになります。これが「二次的変化(炎症)」です。
二次的変化を引き起こす「悪化因子」は、「すれる・ひっかく」、「汗・ホコリ」、「細菌・カビ」の3つに大別されます。これらの悪化因子を分析して適切な対応を考えることが効果的な対症療法の基本になります。
治療の流れは、まず対症療法で二次的変化を抑え、その後生活療法で一次的変化を改善させるという順になります。「まずはきれいに、そしてしっとり」が合言葉です。

 対症療法

二次的な変化(炎症)を薬でおさえる治療です。アトピー性皮膚炎そのもの(一次的変化)を治すことはできません。二次的変化はさまざまな悪化要因によって多彩な湿疹(炎症)が現れます。ですから症状にあわせて治療法を選択し塗り薬を使い分けることが必要になります。
対症療法の内容は患者さん一人一人で異なるといっても過言ではありません。自分の症状に合った治療方針についての十分な指導を受けることが必要です。
 
1. 症状にあわせて数種類の塗り薬(ステロイド・抗生剤など)を使います。特にステロイドは強さの異なるものを数種類使い分けますから、それぞれの名前と使用法を正しく理解しましょう。
2. アレルギー対策⇒誘発試験・除去試験・減感作療法・経口的減感作療法・抗アレルギー剤などから必要なものを選択して実施します。
3. 炎症を起こしているところは清潔第一です。この場合は石鹸も使います。
4. 化膿している場合は抗生剤、イソジン消毒などを併用します。
5. 治りにくい炎症には「重層法」「密封法」などを併用します。
6. 悪化因子を見つけ出し避けるための対策を考えます。
対症療法に関しては、日本アレルギー学会により標準的なガイドラインが作成されています。そちらもご覧下さい。

生活療法


皮膚の潤いの回復をめざす事により「アトピー性皮膚炎そのものを治す」ための治療です。
 
1.皮膚の保護
動物の皮膚が体脂(皮膚のあぶら)でしっとりしているように、人間の皮膚も体脂で程よくしっとりしているのが健康な状態なのです。乾燥肌・乾燥型湿疹の「一次的変化」がアトピー性皮膚炎の基礎病変であり、二次的変化(炎症)の原因であることを理解しましょう。
皮膚の保護は現在ではアトピー性皮膚炎の標準的なスキンケアとして定着しています。是非とも実行されることをお勧めします。
① 保湿剤でいつも皮膚をしっとりさせておくことが極めて大切です。
② 石鹸に注意⇒汚れは落としても体脂は落とさないように心がけましょう。
③ 体を洗うときは「手のひら」で。手のひらほど体に優しい手ぬぐいはありません。
④ 悪化因子を見つけ出し避けるための対策を考えます。
⑤ 室内の乾燥に注意⇒乾燥した空気は皮膚の乾燥を悪化させます。加湿器などで加湿するよりも、暖房を控えて適度な重ね着で寒さをしのぐ方が乾燥対策としては有効です。
 
2.皮膚の鍛錬
皮膚全体の交感神経・ステロイドホルモンのバランスを回復させることにより「体脂を引き出して」皮膚の潤いを回復させ、しっとりさせることをめざします。
① 保湿剤の塗り方⇒乾いた皮膚にすり込むように優しくマッサージするように塗りこみます。「エステ」のように考えればよいのです。皮膚を鍛える穏やかなよい刺激になります。皮膚も筋肉や骨と同じように鍛えれば強くなる組織であり、「生まれてから3~6才までに鍛えられる」ことを忘れないでください。。
② 寒さに親しむ⇒冷水浴・水遊び・薄着・暖房を控えるなど。寒冷刺激も皮膚を鍛えるよい刺激になります。冷水浴は夏には皮膚の清潔を保つ効果もあります。冬の室温は16~18度程度にしましょう。
 
3.毎日の生活習慣の改善(生活療法の基本)
毎日の生活習慣の改善が生活療法の基本であり中心です。総合根本療法の7~8割までを占めるのがこの点の生活指導になります。
いきいきとした生活習慣・家族関係は、皮膚も含めた全身の交感神経・ステロイドホルモンの働きをよくします。特に小児の場合は生活習慣を活動的にすることが「穏やかな心理療法」にもなり、即効性はありませんが確実にアトピーを軽快させます。
交感神経から分泌されるアドレナリンは喘息の発作を抑え、アレルギーによるアナフィラキシーショックも抑えます。食物アレルギーのショック対策に用いられる「エピペン」の成分もアドレナリンなのです。
また、喘息でもアトピー性皮膚炎でも、ステロイドホルモンは症状を抑える薬として優れた効き目を現わしますし、ステロイドホルモンには免疫を安定させてアレルギーを抑制する働きも備わっています。大量に用いれば免疫を抑制しますから臓器移植などでは拒絶反応を抑えるためにも使われます。
そして喘息やアトピーの患者さんでは、このアドレナリンやステロイドの働きが毎日の生活の中での心理・身体的なコンディションに左右されるようになってしまっているのです。
この推論を証明する事実は喘息ではすでに数多く報告されています。「ぜんそく征服ジャーナル」155号に載っている「バラ喘息」や「ロングの実験」が代表的なものです。
アトピー性皮膚炎の根治を目指す場合には、この「心と体(=毎日の生活)とアレルギーとアトピー」の複雑な関係についての理解を深めることが極めて大切です。この点の理解が深まればアトピーの予防法も治し方も自然に分かってきます。ここだけは勉強していただくしかありません。久徳クリニックではこの「複雑な関係」を理解していただくための説明に最も力を入れています。
 
4.心理的影響への対策
喘息に心と体とアレルギーが関っているように、アトピー性皮膚炎にも心因は関わっています。この意味ではアトピー性皮膚炎は心身症ともいえます。
浜松医科大学の皮膚科教室では、STAIと言う検査でアトピーの患者さんの不安の度合いを調べ、不安とアレルギーの関連を証明し、うつ傾向の強い患者さんに限って抗うつ剤で皮疹の改善を認めたと発表しています。しかしながら日本ではこのように心因にまで配慮してアトピーの治療を行っている医療機関は数少ないのが現実です。
思春期以降のアトピーで、顔面の症状が強いケースとか、イライラするとかゆみが強くなる、受験・進学・就職・結婚・出産などで悪化するようなケースも心因が関わっていると考えるべきです。これらのケースでは安定剤や心理療法がステロイド外用薬よりも効果を発揮することもまれではありません。
 
①カウンセリング・心理療法・生活環境の調整(小児)などを行います。
②不安やイライラ気分の落ち込みなどに対して抗うつ剤や抗不安薬を用います。

アフターケア

 
1.生活療法により、皮膚の潤いが回復してしっとりとした皮膚に変わっていくことによりアトピー性皮膚炎は根治に向かいます。
 
2.さらに心身の逞しさが充実し全身の交感神経・ステロイドホルモンの働きが向上して安定すれば再発のリスクも減少します。

 

人間形成障害

 
この人間形成障害型の社会では、親がまったく普通の子育てをしているつもりであっても、子供たちに様々な問題が「予測もできない状況で自動的に」現れてくるようになります。

 

 

ぜんそくは自分で治せる

 
気管支ぜんそくの臨床は、いままでの『わからない・治らない』という時代から『原因を分析し実行すれば治る』時代に入ったのです...」。

 

 

ぜんそく根治療法

 
通院できない患者さんであっても、自宅で総合根本療法を実行して喘息を治していくことができるだけの知識を執筆されています。

 

 
ここまで治せる

不登校 ひきこもり

 
不登校をご家庭で「治す」ことも「予防する」ことも十分に可能です。不登校の解決は決して難しいものではないのです。